あの滑走路の向こう側へ✈︎✈︎✈︎

十一、スポーツ観戦


新しい年を迎えた元日、
唯と紘太は初詣に行く事になっていた。
「紘太、誕生日おめでとう、
 あけましておめでとう」

二人の詣でた、大きなお寺は、
とても混雑していた。

「今度のラグビーの試合の日、大丈夫そう?」

唯の会社のラグビー部は、
セミファイナルに出場する事になり、
紘太の休みが取れそうなら、
一緒に観に行く事になっていた。

試合の日は、冬晴れだった。

スタジアムに着くと、
コーポレートカラーのオレンジ一色に
染まった側のスタンドに唯達は座った。

何人か会社の人に会った。
「こんなオレンジの服、この試合しか
 着ていくトコないよね〜」
と、おじさん達は楽しそうにしていた。

仲間を鼓舞する声、
肉体と肉体のぶつかる音、
ホイッスルの音、
スタンドからの声援、
みんなの気持ちが高揚する試合だった。

残念ながら、唯の会社チームが負けたが、
選手達は、やり切ったぞという清々しい顔だった。


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