あの滑走路の向こう側へ✈︎✈︎✈︎
二、再会
広瀬真樹は、新郎の貴洋の大学時代の友達で、
学生の頃から付き合っていた貴洋と菜々に
紹介された事があった。
何度か二人で出掛けた事もあった。
が、真樹は、連休ともなると、
窯に出向き、陶芸に休日を費やすので、
結局、なかなか距離が縮まないでいた。
そうこうするうち、
美香は就職のため地元に戻ってしまい、
すっかり疎遠になっていた。
美香は挨拶を返した。
「お久しぶり、真樹君、
仕事柄、受付業務は頼まれがちなの」
「あぁ、空港で受付してるんだっけ?」
「受付っていうか、まぁその様な事もしてるかな」
美香はぎこちなく答えた。
「真樹君は、まだ陶芸頑張ってるの?」
「最近は、なかなか。学生の頃みたいにはね」
真樹は少し淋しそうに笑った。