あの滑走路の向こう側へ✈︎✈︎✈︎

四、次なる誘い


晴紀にお礼だと言って誘われた史緒里は、
イタリアンレストランで食事をしていた。

「こないだは、お恥ずかしいところを
 お見せしてしまって…
 でも助かりました、ありがとうございます」

「いえいえ、お仕事ですので、
 ホントにお気遣いなく。
 お礼なんて、全然良かったんですけど」


「そう言えば旗野さん、
 CAさんに、僕が体調悪い事、言いました?」

「あ、ハイ」

「やっぱ言ったんですね!
 機内でCAさんがやたら親切で…
 恥ずかしかったです…」

「すみません、仕事なので…
 機内で急病人発生して、またエアーターンバック
 して戻っても困るんで…」

「あぁ、なるほど、そうですよね…
 まぁ石田はCAさんが親切で喜んでましたが」

「アイツ、おバカですね」

二人は笑い、和やかな時間を過ごした。

「宮崎さんの大学って、大きくて良いですよね。
 私、女子大だったからなー。
 学食で彼氏とランチとか、大教室で彼氏と
 授業とか、憧れてたんですけどね」

史緒里が羨ましがると、宮崎が誘ってきた。

「え、来ればいいじゃん!
 ひとまず、学食から?
 旗野さんの口に合うかな〜」

「え、部外者が行っても良いんですか?」

「大丈夫、大丈夫! 
 おっちゃん、犬とか散歩させてるし!」

史緒里は楽しくなってきて、
いつの間にか、次の約束もしてしまった。

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