あの滑走路の向こう側へ✈︎✈︎✈︎

七、再会



次に晴紀に会ったのは、
それから1年半も経った頃だった。

早番で、史緒里がカウンターにいると、
インターホンが鳴った。

後輩が、
「旗野さん、到着のお客様がお呼びです」
と伝えた。

え、何だろ、クレーム?と考えながら向かうと、
到着ロビーから出た所に立っていたのは晴紀だった。

友達の結婚式で来たらしく、
お茶でも、との誘いだった。

翌日、史緒里は晴紀とカフェで待ち合わせた。

「すっかりご無沙汰しちゃって、ゴメンね〜」
「いえいえ、お忙しそうで」

「昨日は学部卒のヤツの結婚式だったんだけどさ、もう29だもんなー、みんな結婚するよなー。
僕なんてまだ2年目で、それどころじゃないよ」

史緒里は、なんだかホッとした自分に気付いた。

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