あの滑走路の向こう側へ✈︎✈︎✈︎
七、転職
新しい職場で、茉莉奈は予約課に配属され、
1階のチケットカウンターでの業務となった。
とは言え、空港と違い、
オフィス街にあるチケットカウンターに
来る客は少なく、
ゆっくり業務を覚える事ができた。
仕事帰り、茉莉奈は美香と食事をしていた。
「新しい仕事はどう?」
「予約端末のシステムが違うので、
最初は覚えるの大変でしたけど、
皆さん良い方で、楽しくやってます」
「それは良かった、
紹介したからには、ツライとか言われると
申し訳ないし。
生活の方も落ち着いた?」
「はい、今度、藤堂小百合バレエ団の
舞台、観に行くんですよ」
「へー、それは満喫してるようで、何より」
美香は少し安心したような顔をした。
茉莉奈は、転職頑張った自分へのご褒美と
バレエを観に行く事にしたのだった。