あの滑走路の向こう側へ✈︎✈︎✈︎
二、偶然の再会
「ところで、末広町に住んでませんでした?」
「え?はい…」
玲奈は突然の質問に驚き、端末を再び確認した。
スズキ/タカシ@26M
「あ、え? もしかして…タカちゃん?」
「そう、鈴木崇!レイちゃん、こんだけ喋っても
全然気付かないの、俺ちょっとショック」
玲奈は小さな声で弁解した。
「わー、ゴメンって。仕事のスイッチが
入ってる時って、お客様はお客様としか
見えてなくって!
それに、眼鏡に、まるでビジネスマンな格好!
昔の格好なら、ともかく…」
「半ズボンに虫取り網持って、東京に行けってか?」
崇は笑いながら言った。
「まぁそうか… あ、もうファイナルだ!
ゲートに連絡しとくから急いで行って!
帰り、私はいないけど、遅番に引き継いどくね、
いってらっしゃいませ」
玲奈は崇を追い立てた。
手荷物検査場へ急ぐ崇を横目に、
玲奈はゲートに連絡した。