あの滑走路の向こう側へ✈︎✈︎✈︎
五、お土産のお礼
同期2人の強い圧にたじろぎながら
玲奈は説明した。
「昔はさ、何て言うか、ふくよかでさぁ。
ママさんがケーキ教室の先生だからか、
いつもスイーツ食べながら本読んでて…
シュッとしたビジネスマンが現れても、
同一人物とは思えないよ。
それに、続きも何も、昨日早番で再会して、
遅番で茉莉奈が応対して、今日早番で
今まで仕事してて、何もできないでしょう」
「よし、さっきの名刺!」
「よしよし、今すぐ連絡しよう」
「はぁ?なんで?」
「えー、お土産頂いたんだから、ね」
「そうそう、お菓子美味しかったってね」
「えぇ? …まぁ…そうねぇ…」
「はいはい、ケイタイ出して」
「同期も美味しかったって言ってるって、ね」
玲奈はしぶしぶ携帯電話を取り出した。
「ほらほら、お土産ありがとうって」
「同期からもありがとうって」
ヤイヤイ賑やかなギャラリーに押し切られ
玲奈はメッセージを送ってみた。