あの滑走路の向こう側へ✈︎✈︎✈︎

十一、見たものは




門から出てきたのは、
崇と、どうやら金髪の外国人らしき女性。

2人は、少し話していたが、
話し合えると、お互い頬を寄せた。

玲奈は息を飲んだ。
頭がふわーっとなり、
少し吐気まで感じた。
どうやら貧血を起こしたらしい。

少し休み、玲奈はカバンからペットボトルを
取り出すと、口にした。

それから崇にメッセージを送った。

〈ちょっと仕事がトラブって、
 行けそうもありません。
 折角のケーキ、楽しみにしてたんだけど、
 路子さんに謝っておいてください〉

崇からはすぐに返信が来た。

〈ケーキは大丈夫だよ。
 両親もレイちゃんに会えるの楽しみにしてたから
 残念がってるよ。
 お仕事頑張れ〉

すぐに、この場を立ち去りたかった。

まだ、崇からメッセージの続きが
届いたようだったが、
玲奈は、体調が少し回復すると、
確認もせず、すぐに車を出した。


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