あの滑走路の向こう側へ✈︎✈︎✈︎
二十二、金髪の外国人女性は
「レイちゃん、いらっしゃい!
久しぶり!俺の事覚えてる?」
「あ、うん、ショウちゃん、大きくなって…」
「ハハ、そうだよな、20年ぶりだもんな」
翔は楽しそうに笑った。
「紹介するわ、こちら…」
路子が言いかけたところに、
翔がかぶせて言った。
「それは俺がするよ。
こちらエマ、フランス出身」
そして、少し照れ笑いして付け加えた。
「俺のフィアンセ」
「へ?」
そこに崇が入ってきた。
「やぁレイちゃん、いらっしゃい。
エマ、Bienvenue」
崇は頬を寄せて挨拶すると、
フランス語で二言三言話した。
「タカ、レイちゃんがポカーンとしてるよ。
今日はフランス語はナシな」
翔は崇に言うと、次は玲奈に言った。
「俺もフランス語は殆ど喋れないんだ、
レイちゃんも?」
「私は、数字5までと、
ジュヌコンプラッパフランセ、
私はフランス語が分かりません、のみ」
玲奈が言うと、みんな笑った。