神埼探偵事務所
「いや、でもコイツならやってくれるよ。だろ、大河?」
「やめろや、親父。余計プレッシャーだわ。」
「プレッシャーって格好良い事言うなぁ、お前も。ただ単に良い息子を持って褒めてるだけだっての。」
「ジョンベネちゃんの事件を解決した話しなんか、オレ何十回も聞かされてるんだからな?」
「あー、でもあの時の大河本当すごかったよね。」
「それこそ何十年近く前の事件なのに、昔の資料全部に目を通して残ってる映像全部見て…それで出てきた犯人が弟って、私本当あれはたまげたわ。」
「しかも自白させたんだから、それが凄いんだよ。黙っとけば家族も味方してバレなかったはずなのに。」
「それが神埼大河の凄い所なのよ、お父さん。」
「だろうな。」
「──神埼大河を目の前にしたら、誰も嘘を付けなくなる。まるで天使にも悪魔にも成り得る男だっめ事かもしれないよね。」
「いや、そこは天使にしててくれよ。」
冷静なツッコミに一同が笑ったと同時にお父さんが何かを思いついたかの様に、手を叩く。
「凄いと言えば、ウチの子も凄いんだぞ。」
「あら、マサキさん。それは充分私達も分かってるわよ。」