神埼探偵事務所

一般的に警察庁、と言われると──

警視庁よりも上で有り警察界隈のボスと云うイメージが有るけれど、それは正解なようで不正解。


確かに警察庁は『東京都警視庁』と『その他道府県警察』の指揮監督をしている。


つまり警視庁の公安花形だと言われている通称・ゼロに対し指揮監督をするのも警察庁の仕事。



「んー、まあ俺からしてみればただの親父だけど……でも名探偵コナンに出てくる安室透の上司の、そのまた上司だと言われれば確かにすげえよな。」


いやいや、ここでその例えかよ。とツッコミたい気持もあるけれど、大河は昔からシャーロック・ホームズが大好きで、そしてそんなホームズを崇拝している青山先生が好きだからなぁ…。


新作映画が上映される度に劇場に足を運んでいる事はファンサイトを作っている熱狂的な女の子達すらも知らない大河の秘密の1つだろう。



「そうよ、エリート警察庁を管理しているのが天下の国家公安委員会なんだもん」


「内閣総理大臣の管轄って事は……上司が総理ってことよ？そりゃあ大河の家がお金持ちなのも大河パパが何歳になっても貫禄有る凄い人なのも納得だわ」



「金持ち、の件に関しては親父のおかげだけじゃなくてお袋が土地持ちなのも関係してるけどな。」




「──確かに！」

「梅田駅前の超高層オフィスビルの最上階の角部屋オフィスに家賃無しだもんね。」


「まあ、俺もその分クライアントから相当な額稼いでるし払えねえ訳じゃないけど、お袋からのご好意をありがたく頂いてるって感じだな」


ネスカフェの最新マシンで淹れたコーヒーに当たり前かの様にミルクをたっぷり注いでから、ガラステーブルにマグカップを二つ置く大河。


このカップがイギリスからの特注だ、なんて流石にマスメディアの人達も知らないだろう。