神埼探偵事務所



「気持ち悪い話しだな、親父も気をつけろよ。やっぱり元公安のトップってだけで命狙われる可能性も有るわけだし。」

「探偵をしてるお前に心配されるのも変な話しだけどな、ははっ」


そう言いながら大きく笑った後、ふと何か思い出したかのようにスマホを開いた大河パパ。

「この男だよ。防犯カメラを写真に撮っただけだから画質は悪いけど。」


「……何だこれ、割と普通の見た目じゃん。サクラも見てみ?」

ふんっと鼻で笑いながら私に画像を見せて来る大河。

………お、中々普通の身なりじゃん。でも大河の方が格好良いし頼りがいあるよね。とでも褒めちぎってやろうと思ってたけど──前言撤回だ。



空いた口が塞がらない、とは今まさにこの状況を指すのだろう。


「───………!!」




「……何だ?知り合いかよ?」

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