にびいろのなかのひかり 鈍色の中の光
私の涙で濡れたタオルを
原さんに渡した
「オレ…
今までオレを産んで置いていった母親のこと
恨んでた
…
なのに…
自分の病気の治療もしないで
ひとりで産んでくれて
死んでたなんて…
…
恨みながらも
いつか会えるかな…
…
会いたいとか思ってくれてるかなって
少し期待して生きてきたのに…
…
…もぉ会えない…
オレが生きてても‥もぉ会えない…
…
オレのせいで…」
私は泣きながら
原さんの背中をさすった