にびいろのなかのひかり 鈍色の中の光
原さんが貸してくれたタオルは
私と原さん
どっちの涙の量が多かったかって…
原さんに決まってる
きっと
ずっと泣くことも我慢してた
辛かったはず
私は
お母さんが亡くなった時に
枯れるまで泣いた
それ以来
初めて涙を流した
涙って枯れないんだね
原さんが私を必要としてくれてたから
嬉しかった
ひとりで泣かないで
私を待っててくれた
バチなんか当たってない
原さんはひとりじゃないよ