にびいろのなかのひかり 鈍色の中の光
「…帰りますね…」
私は立ち上がって玄関に向かった
「もぉ、来ない…?
…
帰らないでほしいし…
また来てほしいけど…
どぉしたらいいか、わからない…」
後ろから原さんの声がした
「何が美波さんの幸せなのか…
わからない…
あの人の方が
美波さんを幸せにできるのかも…」
え…
「私の幸せなんか…
原さんが考えなくても…
…
原さんが幸せになること考えたらいいのに…」
「オレの幸せを考えると…
美波さんが幸せになれないかも…」
「どぉいう意味…」
「ごめん…なんでもない…」