にびいろのなかのひかり 鈍色の中の光
「隣がお父さんの部屋だから
なんかあったら
お父さん起こして」
「いや、起こせないでしょ」
ふたりで笑った
「あ…
お父さん、起きちゃう
…
私も、ここで、寝たいな…」
「え…、今なんか聞こえたけど…」
「原さん、ひとりでこわいかなって思って
お母さんが夢枕に立つかも…」
「こわいかも…
でも、お父さんの方がこわいから」
「うん…
じゃあ…おやすみ…」
「おやすみ…」