にびいろのなかのひかり 鈍色の中の光
「おめでとう、姉ちゃん」
「ありがとう
…
明日生、何年ぶりかな…
元気だった?」
「うん…元気…
…
7、年…?
…
海外行くの?
母さんから聞いた」
「うん」
「またしばらく会えないけど
元気で…
…
会いたいと思えば会えるし…
会いたくなければ会えないし…
…
近くにいても、海外にいても
どこにいても同じだよ」
オレは今日
義姉に会いたいと思って
ここに来た
会いたくなかったら
ここに来てない
一生会わなかったかも
「うん…
…明日生…ごめ…」
「オレの結婚式
招待状エアメールで出すから…
…
幸せになって…
オレも幸せだから…」
義姉が涙ぐんだ
「メイク、落ちるよ
…
お互い、年取ったね…」
「…もぉ…
明日生、久しぶりに会ったのに…
ひどいよ…」
義姉は涙目で笑った
懐かしい、笑顔…
この笑顔が
大好きだった