にびいろのなかのひかり 鈍色の中の光
「あ、弁当うまそう…
売って!…ハイ…」
休憩の時
お弁当に箸を付けようとしたら
突然1000円札を渡された
「え…」
九條先生か
「1000円もらっても
私、食べる物なくなるんで!」
九條先生に1000円を返して言った
「じゃあ、今度作ってきてよ」
「嫌です
いつも残り物つめてきてるだけなので」
「でも今日の、おいしそうじゃん!
からあげ1個ちょうだい!」
「あー、それ2個しかないのに…」
「うん、おいしー
じゃ、今度ね〜」
今日の…
確かに今日は
余り物じゃなくて
ちゃんと作った
原さんに渡すために
先生、私のお弁当の中いつも見てんのかな?