君との想い出が風に乗って消えても(長編・旧)



 加恋ちゃんのことを救うため……。


 ……加恋ちゃん……。


 僕は水を一口、口の中にふくんだ。


 そして……。


 僕は、そのまま加恋ちゃんの口に……。


 加恋ちゃん……元気になって……。







 加恋ちゃんが木陰で休んでから一時間くらい経った。


 加恋ちゃんの体調は、だいぶ良くなっているように見えた。

 穏やかな表情で僕の肩に寄りかかりながらスヤスヤと寝ていた。


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