君との想い出が風に乗って消えても(長編・旧)
一週間後。
いつものように部活が終わって、その帰り道。
今日やっと加恋ちゃんに言えることがあった。
「加恋ちゃん、ちょうど一週間後空いてる?」
「うん、空いてるよ」
「その日、母さんも父さんも妹もいないんだ。家においでよ」
「優くん……」
「ねっ」
「優くんがよければ」
「じゃあ、決まり」
やったぁ、加恋ちゃんが家に来てくれる。
僕は、とても嬉しかった。
そうして加恋ちゃんが僕の家に来てくれることが決まった。