浅葱色の約束。─番外編─
「夢だったら…どうしよう…」
すごく長い長い夢。
それは今までで一番のプレゼント。
でも楽しい時間が早く過ぎてしまうのと同じで。
もしかしたらいつか、本当にポツリって消えてしまうんじゃないかなって。
そしたら、そしたら私は───…
「大丈夫だ。消えねえよ」
震える手を包んでくれる。
「俺が必ず引き摺り出してやる。1度、本当にそうだったろ。でもお前は言ったんだ。
───“帰ってきた”って」
「おかえり」って、土方さんは必ず言ってくれるから。
そう言ってくれる場所は、あなたがいる場所だから。
ここが私の帰る場所。
「それとな、1つだけ言っておく。俺がいつからてめえのことが好きだったかとか、なぜ選んだかとか。
そういうのは特に考えたことねえから言えねえんだよ」
彼はそう言ってゆっくり私を見つめ、再び腕を頬に伸ばしてくる。
近藤さんとはまた違う温もりがそこにはあった。
「ただ……初めてお前を見たとき。
“こいつを幸せにしてやりてえ”って、何故か知らねえがそれだけは思ったよ」