浅葱色の約束。─番外編─
「ふ、ふつつかものですが…どうぞよろしくお願い致します……と、歳三さん…」
そんな私に、彼は嬉しそうに微笑んだ。
「あ、あの…あと1つだけ…、」
まだあんのか、と。
けれどしっかり聞こうとしてくれている。
「わたし…とても貧相で、…胸も…大きくなくて、なので…」
ゴニョゴニョゴニョ……。
恥ずかしさのあまりだんだん声が小さくなった。
ぎゅっと身体を強張らせる私に、既に解しの手は向かってきている。
「でかかろうが小さかろうがてめえの以外興味ない。それに、…育て甲斐があって俺は好きだ」
「え、育つんですか…」
「お前が望むんならしてやれねえことは無いっつうことだな」
「ぜ、ぜひとも…!!」
大袈裟なくらいコクコクと頷いた私に、土方さんはふっと笑った。
「お前はただ感じて啼いてろ」
「や、や、優しく…お願い…致します…」
「───…仰せのままに」
あ、土方さんのその顔……かなり楽しんでいるときの顔だ。
そして彼は言うのです。
誰かに自分のものをあげることが大嫌いなこの人が。
誰よりも独占欲の強い、この人が。
「梓。───…俺の全部もお前にやる」
って。