浅葱色の約束。─番外編─
「まぁでも、近所の女共もたまには良いことしてくれるじゃねえか」
優しくふっと、笑ってくれる。
その度に顔を真っ赤にさせては伏せてしまうもどかしさ。
そんな妻を大事に抱える大きな手。
「…垢抜けって程度じゃねえぞこれ」
そしてため息を1つ響かせた土方さん。
まるで過去の自分の行いを後悔しているように。
「昔から手荒にして悪かった。…本当はもっと優しくしてやりたかったんだ」
それが少し面白くて、首を横に振って柔らかく笑った。
そんな私に甘く見つめてくる顔が近寄ってくる。
「完全に俺だけの特権じゃねえか。…男のふりさせといて良かったとも思っちまう」
あ、この顔のとき。
口付けをしてくるときの顔だ───…。
瞳の奥にいつもと違う熱を感じるから、男の人だなぁってすごく思う。
「…あんま激しくしたら紅落ちちまうか」
「う、うん」
「かと言ってこんな別嬪前にして我慢しろってのも酷な話だな」
ほら、こういう言葉をサラッと言ってしまう土方さんは罪な男だ。
「んっ」