浅葱色の約束。─番外編─
まるで違う生き物のように、熱を帯びている獣のような目。
たまに土方さんはそんな瞳で私を見つめてくる。
「ひじ、かたさ…っ!」
やがてまだ足りないとしながらも離された唇。
息が、苦しい……。
それでも整える時間すら逃さず、覆い被さるように私の上に股がった。
両手を縫い付けられてしまっては自由に動けさえもしない。
土方さんしか見えない。
「てめえは俺の女、それで俺は男なんだよ。そこんとこ分かってんのか」
咄嗟にコクコク頷く。
土方さんは確かに女の人みたいに綺麗だけど、明らかに男の人だ。
そこは間違えない。
「…本当に、分かってんのか」
「う、うん…!」
いつの間にか土方さん病はスッと消えていた。
私は彼のお嫁さん。
そう思わせてくれるには十分だった。
「なら、いいんだな?」
「え…?」
「さすがに分かってねえとは言わせねえぞ。言ったろ、俺ぁ聖人君子じゃねえって。…俺だって我慢してんだよ」
長く伸びた私の髪をすくうように一撫ですると、やがて襦袢の帯をシュルシュルほどいていく。
え…、土方さん、待って……。