浅葱色の約束。─番外編─
「あぁ、副長と茜さんも遠い話ではないでしょう」
ボンッと爆発。
シューーッと頭から湯気が出ているだろう私は、少し前に土方さんに子供の作り方を口答で教えてもらったばかりだった。
そんな情景が見る見るうちに浮かび上がってくる…。
「副長は梓とは今も会ったりしているんですか?」
「…あぁ、たまにっつうかしょっちゅうっつうか常に顔会わせてる」
「そうですか。結構心配していたので安心しました」
斎藤さんからこんなにも私の名前が出るなんて。
心配してくれていたことも、こうして今になって初めて知った。
「局長が居なくなったと聞き、総司も江戸で息を引き取ったらしく…。
あいつを任せられるのは副長しか居ないと思っていたので」
「…ありがとな、斎藤。あいつにもよぉく伝わってるよ」
「……え、いや、伝えて欲しいのですが、」
「おう、伝わってるぞ」
そりゃそうだ。
噛み合わない会話、どこか違和感を感じ始めた斎藤さん。
そして土方さんは「隠しても無駄だ」と、私へため息を送った。
「───なぁ、梓」
この場所には私と土方さんと斎藤さんの3人。