浅葱色の約束。─番外編─
どうにも最近土方さんの機嫌が悪い。
……と、思う。
「当分稽古には来なくていい」
「え、どうして…?」
慣れていた、昔から彼に舌打ちをされることなんて。
けれど今までその中に怒りは無かったのに。
こうして一緒に暮らしてからは1度もそんなことも無かったのに。
そこには明らかに怒りが含まれている。
「よしっ、完成っと」
そんな今日は20歳になる誕生日。
必ず彼は毎年忘れることなく「おめでとう」と、言ってくれる。
離れていた期間に迎えた誕生日だって、その後を埋めるかのように言葉をくれた。
「怒ってたけど…、大丈夫だよね…」
いつもより豪勢な食事も用意した。
この日くらいはいいだろうと、お酒も用意して。
あとは土方さんの帰宅を待つだけだった。
「───…これって…」
そんな夕暮れ時。