忘れるための時間 始めるための時間 ~すれ違う想い~
# 未来side
「いゃ、いいです いいです。俺は一般の応援席で…」
そう遠慮する光くんの腕を無理やり引っ張り
「未来ちゃんの彼氏なら絶対チーム応援席!」
ちょっとおせっかいな木下さんがどうしても応援席に来いと譲らない。
「未来ちゃんにやっと彼氏がね…めでたい!めでたい!今まで浮いた噂ひとつ無かったのに…」とうとう涙ぐんでしまう木下さんはおせっかいなところはあるけれど、本当にいい人だ。
「木下さん、ありがとうございます。光くん、良かったら一緒に…」
木下さんの好意を無駄に出来ないと思い私も光くんを誘う。
「…じゃ、じゃあ、お言葉に甘えて…。俺、一応保護者会長さんに挨拶行ってくる。どこ?保護者会長さん。」
「あ、あの先頭におる背の高い人…。」
礼儀正しいところが光くんらしくて、そんなところもやっぱり好きだと思った。
「スッゴいイケメンじゃがぁ~どこで出会ったん?」
「いやいや、未来ちゃんもべっぴんさんじゃけぇな。お似合いよ~」
「なれそめは?聞きたいわぁ~」
その後は木下さんだけでなく他の保護者さんたちからもさんざんいじられ、質問責めだった。そのお陰で試合が始まるまで緊張せず、達也くんや唯の事も深く考えずにすんだ。
試合は無事終わり、初戦突破。
健も5打数3安打、ピンチでのファインプレーと大活躍で感動で涙する私の肩を光くんが抱いて支えてくれたことで試合後またひやかされる事態に陥ってしまった。
「健、やったなぁ!」
光くんも興奮気味だ。
「うん、ありがとう。グローブ直してくれたおかげ!」
「いや、未来への恩返しの気持ちじゃろ。」
大きな手で頭を撫でられた。
「おめでとう!未来ちゃん。弟くん、小柄なのにすごいな!俺みたい!」
後ろからポンと肩を叩いて話しかけられた。
達也くんと唯だった。
「みぃ、おめでとう。健くんが大きくなっとってびっくりした!」
「うん…15年ぶり…じゃもんな。」
唯は私の一言に少し戸惑った笑顔を見せた。
「試合終わったし、ゆっくり話聞かせてもらおうか!どっかお店入る?」
光くんが提案して近くの喫茶店へ入った。
少し古びてはいるが落ち着いた感じのお店で、私たち以外のお客様はお年を召したおじいさん1人だった。
4人かけのテーブルに私と光くん、唯と達也くんがそれぞれ並んで座った。
「で~どうなったん二人は?!」
達也くんが明るくたずねる。
「結婚することにした…俺らも。」
光くんがテーブルの下でそっと私の手をつないでくれる。
頬が赤らむのを感じた。
そう遠慮する光くんの腕を無理やり引っ張り
「未来ちゃんの彼氏なら絶対チーム応援席!」
ちょっとおせっかいな木下さんがどうしても応援席に来いと譲らない。
「未来ちゃんにやっと彼氏がね…めでたい!めでたい!今まで浮いた噂ひとつ無かったのに…」とうとう涙ぐんでしまう木下さんはおせっかいなところはあるけれど、本当にいい人だ。
「木下さん、ありがとうございます。光くん、良かったら一緒に…」
木下さんの好意を無駄に出来ないと思い私も光くんを誘う。
「…じゃ、じゃあ、お言葉に甘えて…。俺、一応保護者会長さんに挨拶行ってくる。どこ?保護者会長さん。」
「あ、あの先頭におる背の高い人…。」
礼儀正しいところが光くんらしくて、そんなところもやっぱり好きだと思った。
「スッゴいイケメンじゃがぁ~どこで出会ったん?」
「いやいや、未来ちゃんもべっぴんさんじゃけぇな。お似合いよ~」
「なれそめは?聞きたいわぁ~」
その後は木下さんだけでなく他の保護者さんたちからもさんざんいじられ、質問責めだった。そのお陰で試合が始まるまで緊張せず、達也くんや唯の事も深く考えずにすんだ。
試合は無事終わり、初戦突破。
健も5打数3安打、ピンチでのファインプレーと大活躍で感動で涙する私の肩を光くんが抱いて支えてくれたことで試合後またひやかされる事態に陥ってしまった。
「健、やったなぁ!」
光くんも興奮気味だ。
「うん、ありがとう。グローブ直してくれたおかげ!」
「いや、未来への恩返しの気持ちじゃろ。」
大きな手で頭を撫でられた。
「おめでとう!未来ちゃん。弟くん、小柄なのにすごいな!俺みたい!」
後ろからポンと肩を叩いて話しかけられた。
達也くんと唯だった。
「みぃ、おめでとう。健くんが大きくなっとってびっくりした!」
「うん…15年ぶり…じゃもんな。」
唯は私の一言に少し戸惑った笑顔を見せた。
「試合終わったし、ゆっくり話聞かせてもらおうか!どっかお店入る?」
光くんが提案して近くの喫茶店へ入った。
少し古びてはいるが落ち着いた感じのお店で、私たち以外のお客様はお年を召したおじいさん1人だった。
4人かけのテーブルに私と光くん、唯と達也くんがそれぞれ並んで座った。
「で~どうなったん二人は?!」
達也くんが明るくたずねる。
「結婚することにした…俺らも。」
光くんがテーブルの下でそっと私の手をつないでくれる。
頬が赤らむのを感じた。