忘れるための時間 始めるための時間 ~すれ違う想い~
ホワイトデー ~高校時代~
# 未来side
# 未来side
「3月14日な、部活OFFなんじゃ!バレンタインのお返しにどっか行こ~!!」
お昼休みにクラスを訪ねて来た達也くんに呼ばれ、廊下まで出るといきなりそう言われて驚いた。
達也くんだけでなく永井くんも一緒にいた。
「いゃ、うち、そんなつもりでバレンタイン贈った訳じゃないし…日頃のお礼と言うか…。」
あわてて両手を顔の前でブンブン振りながら言う。
「いや、バレンタインだけじゃのおていっつももらっとるが~いろいろと!そのお礼じゃけん、なぁ、光!」
「うん、たいしたとこには連れていってあげれんけど、行きたいとこあったら教えて。」
頭をかきながら永井くんが言う。
(…え!なっ…永井くんも一緒?!)
さすがに達也くんと二人でお出かけなんてなると緊張するし…と思ったけど、永井くんも一緒だなんて 無理無理!絶対無理!!
「いゃ、あの…」
「はい!決まり!じゃあ、連絡先交換な!」
口ごもっているうちにそんな流れになってしまった。戸惑っているうちにサクサクと達也くんが携帯を操作して二人と連絡先を交換してしまった。
「じゃ、また近くなったら詳しい相談しよ!」
達也くんは元気よく手を振りながら嵐のように去って行った。
二人の後ろ姿を見送っているとふっと永井くんが後ろを振り向き笑顔を見せ、軽く手を上げた。
頭が混乱するなかで嬉しさが込み上げ、そっと手を振り返した。顔が赤くなっているのが自分でもわかる。
いや…どうしよう…。
まず、亜紀に相談した。
「あんな…ホワイトデー、野球部OFFなんじゃって。」
「ふん、そんで?」
亜紀はお菓子を頬張りながらこっちを向く。
「でな、達也くんが…永井くんと三人で…どっか出かけようって…。」
思い返したら緊張が高まって声が小さくなる。
「え?」
亜紀は驚いてお菓子を口からこぼしながら目を丸くする。
「それで今、廊下に呼び出しじゃったん?」
納得してニヤケながらうなずく。
「ふぅ…。そうなんよ。」
「で、行くんじゃろ?もちろん!」
「いや、悩んどって…なぁ、お願い!亜紀と唯も一緒に行ってくれんかな?」
拝むように言う。
「えー、うち、試合じゃし、唯は確か合宿なんじゃない?」
亜紀は高校からバトミントンを始め、唯はテニスを続けていた。
「え~!」
涙目になる。
「よしよし。二人とお出かけするの嫌なん?」
亜紀が頭を撫でながらたずねる。
「嫌…じゃあないけど、…緊張する。うち、男の子とどっか行ったこと無いし。」
うつむきながら言う。
「なぁ…前から聞こうと思っとったんじゃけど、みぃ、二人のうちどっちが好きなん?」
ズバリと聞かれて心臓がひっくり返るかと思った。その時チャイムが鳴り始めた。
「亜紀、放課後ちょっとだけ時間もらえん?ちゃんと話す!」
もう隠しておけない…隠したくない。そう思った。
「うん、了解!そんならうち、部活サボるわ~」
亜紀はウインクをして指でOKを作った。
「えっ?!ええん?ありがとう」
またまた涙ぐんでしまった。
「3月14日な、部活OFFなんじゃ!バレンタインのお返しにどっか行こ~!!」
お昼休みにクラスを訪ねて来た達也くんに呼ばれ、廊下まで出るといきなりそう言われて驚いた。
達也くんだけでなく永井くんも一緒にいた。
「いゃ、うち、そんなつもりでバレンタイン贈った訳じゃないし…日頃のお礼と言うか…。」
あわてて両手を顔の前でブンブン振りながら言う。
「いや、バレンタインだけじゃのおていっつももらっとるが~いろいろと!そのお礼じゃけん、なぁ、光!」
「うん、たいしたとこには連れていってあげれんけど、行きたいとこあったら教えて。」
頭をかきながら永井くんが言う。
(…え!なっ…永井くんも一緒?!)
さすがに達也くんと二人でお出かけなんてなると緊張するし…と思ったけど、永井くんも一緒だなんて 無理無理!絶対無理!!
「いゃ、あの…」
「はい!決まり!じゃあ、連絡先交換な!」
口ごもっているうちにそんな流れになってしまった。戸惑っているうちにサクサクと達也くんが携帯を操作して二人と連絡先を交換してしまった。
「じゃ、また近くなったら詳しい相談しよ!」
達也くんは元気よく手を振りながら嵐のように去って行った。
二人の後ろ姿を見送っているとふっと永井くんが後ろを振り向き笑顔を見せ、軽く手を上げた。
頭が混乱するなかで嬉しさが込み上げ、そっと手を振り返した。顔が赤くなっているのが自分でもわかる。
いや…どうしよう…。
まず、亜紀に相談した。
「あんな…ホワイトデー、野球部OFFなんじゃって。」
「ふん、そんで?」
亜紀はお菓子を頬張りながらこっちを向く。
「でな、達也くんが…永井くんと三人で…どっか出かけようって…。」
思い返したら緊張が高まって声が小さくなる。
「え?」
亜紀は驚いてお菓子を口からこぼしながら目を丸くする。
「それで今、廊下に呼び出しじゃったん?」
納得してニヤケながらうなずく。
「ふぅ…。そうなんよ。」
「で、行くんじゃろ?もちろん!」
「いや、悩んどって…なぁ、お願い!亜紀と唯も一緒に行ってくれんかな?」
拝むように言う。
「えー、うち、試合じゃし、唯は確か合宿なんじゃない?」
亜紀は高校からバトミントンを始め、唯はテニスを続けていた。
「え~!」
涙目になる。
「よしよし。二人とお出かけするの嫌なん?」
亜紀が頭を撫でながらたずねる。
「嫌…じゃあないけど、…緊張する。うち、男の子とどっか行ったこと無いし。」
うつむきながら言う。
「なぁ…前から聞こうと思っとったんじゃけど、みぃ、二人のうちどっちが好きなん?」
ズバリと聞かれて心臓がひっくり返るかと思った。その時チャイムが鳴り始めた。
「亜紀、放課後ちょっとだけ時間もらえん?ちゃんと話す!」
もう隠しておけない…隠したくない。そう思った。
「うん、了解!そんならうち、部活サボるわ~」
亜紀はウインクをして指でOKを作った。
「えっ?!ええん?ありがとう」
またまた涙ぐんでしまった。