忘れるための時間 始めるための時間 ~すれ違う想い~
新年度も早2ヶ月が過ぎた。
新しいクラスは知っている人も何人かいて、唯や達也くんが一緒だったこともあり思いの外早く馴染めたと思う。
何よりも達也くんがムードメーカーとしてクラスを盛り上げつつ、さりげなく私がクラスに溶け込むことができるように気にかけてくれたおかげだ。
今まで顔しか知らなかった人からも「みぃ」とか「後藤ちゃん」とか「未来ちゃん」とか呼んでもらえるようになって、嬉しい毎日を過ごしている。
男の子達も時々声をかけてくれるようになり、少しは男の子に対する免疫がついたかなぁ…でも、まだ恥ずかしくてうつむいてしまうこともあるけど。
その度に「俺の未来ちゃんをいじめるなや~」「おいおい、未来ちゃんの半径1メートル以内に近寄るなよ!」とか達也くんが冗談まじりでいじってくるからそのおかげで早めに馴染んで来れた気もする。
あらためて達也くんの人なつっこさをすごいなぁと、思った。
授業が終わり教科書やノートを鞄にしまっていると
「未来ちゃん、永井くんが呼んどるよ」
隣の席の友達が教えてくれた。
見ると入り口の扉に寄りかかって立ち永井くんが手を上げていた。
パタパタと急いで駆け寄る。
「永井くん、どぉしたん?」
「さっき英語の授業だったよな~ちょっとノート見せてくれん?俺予習できてのぉて」
頭をかきながら恥ずかしそうに言う。
「待ってな。すぐもってくる!」
急いでさっきしまったノートを取り出して来る。
「おぉ?ノートならこの俺様が貸してやるのに~」達也くんが永井くんの肩を組み絡み付く。
「うぜぇ!お前はどーせノート取ってなかろお!」
片手で達也くんの肩を押して距離を取りつつもう片方の手で私のノートを受け取る。
「あっ、あの、字が汚いかもしれんけど…」
「ありがとう!」
永井くんとはフッと柔らかい笑顔になり、ノートで私の頭を軽く叩くと隣の教室に戻って行こうとした。その時一瞬こちらを振り返る。
見送っていた私はもう一度軽く手を振る。
嬉しさが込み上げる。
クラスが隣じゃとこんなことも出来るんじゃなぁ。
隣のクラスも悪くない…。
最近こうやって永井くんが時々ノートや教科書を借りに来てくれる事が増えた。
唯に借りずに私に借りに来てくれるのは私の席が廊下から近いからだと言うのは良くわかっている。それでも嬉しい。
新しいクラスは知っている人も何人かいて、唯や達也くんが一緒だったこともあり思いの外早く馴染めたと思う。
何よりも達也くんがムードメーカーとしてクラスを盛り上げつつ、さりげなく私がクラスに溶け込むことができるように気にかけてくれたおかげだ。
今まで顔しか知らなかった人からも「みぃ」とか「後藤ちゃん」とか「未来ちゃん」とか呼んでもらえるようになって、嬉しい毎日を過ごしている。
男の子達も時々声をかけてくれるようになり、少しは男の子に対する免疫がついたかなぁ…でも、まだ恥ずかしくてうつむいてしまうこともあるけど。
その度に「俺の未来ちゃんをいじめるなや~」「おいおい、未来ちゃんの半径1メートル以内に近寄るなよ!」とか達也くんが冗談まじりでいじってくるからそのおかげで早めに馴染んで来れた気もする。
あらためて達也くんの人なつっこさをすごいなぁと、思った。
授業が終わり教科書やノートを鞄にしまっていると
「未来ちゃん、永井くんが呼んどるよ」
隣の席の友達が教えてくれた。
見ると入り口の扉に寄りかかって立ち永井くんが手を上げていた。
パタパタと急いで駆け寄る。
「永井くん、どぉしたん?」
「さっき英語の授業だったよな~ちょっとノート見せてくれん?俺予習できてのぉて」
頭をかきながら恥ずかしそうに言う。
「待ってな。すぐもってくる!」
急いでさっきしまったノートを取り出して来る。
「おぉ?ノートならこの俺様が貸してやるのに~」達也くんが永井くんの肩を組み絡み付く。
「うぜぇ!お前はどーせノート取ってなかろお!」
片手で達也くんの肩を押して距離を取りつつもう片方の手で私のノートを受け取る。
「あっ、あの、字が汚いかもしれんけど…」
「ありがとう!」
永井くんとはフッと柔らかい笑顔になり、ノートで私の頭を軽く叩くと隣の教室に戻って行こうとした。その時一瞬こちらを振り返る。
見送っていた私はもう一度軽く手を振る。
嬉しさが込み上げる。
クラスが隣じゃとこんなことも出来るんじゃなぁ。
隣のクラスも悪くない…。
最近こうやって永井くんが時々ノートや教科書を借りに来てくれる事が増えた。
唯に借りずに私に借りに来てくれるのは私の席が廊下から近いからだと言うのは良くわかっている。それでも嬉しい。