(短編)好きって言いたい☆
涼とあたしの目が合った。
だけど、あたしは目を反らし、何も見なかったかのように早足で歩き出す。
…見てられなかった。
気が付いたら、あたしはその場から逃げ出すように走っていた。
すると、後ろから足音とともに声が追い掛けてきて_
「…ぃ、ぉい!ちょ、待ってって!!麻里華っ」
涼だった。
あたしは立ち止まり、振り返ってみたけど、涼の顔をちゃんと見れなかった。
下を向いたまま、あたしは思っているのと全然違う事を呟く。
「…何ょ?あたしを追い掛けて来て。さっきの子と一緒に帰ったら」
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