可愛い、もっと。



「ってか、叶音が全然足りないの、わかる?」


「……っ?」


たまに、ううん。
2人っきりでいるとき、柊羽くんはブレーキが壊れたみたいに暴走する。



「……ほんとはさ、叶音が泣いても苦しがってもやめたくないんだよ」


「へ……っ」


あれれ、いつも優しい柊羽くんが笑顔でちょっとこわいこと言ってるような。



「……俺の腕の中で存分に甘やかしてめちゃくちゃにしたい」


「しゅう、くん……っ?」



「ほら……そーやってさ、可愛い声で俺の名前呼ぶのもダメだよ」


「ダメ、なの?」


顎を少し引いて、控えめに柊羽くんの瞳を見ながら首を傾げてみたら。



「可愛すぎて俺の気が狂いそうになるから」


そう言って、
軽くチュッて触れるだけのキスを落とした。

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