可愛い、もっと。
「柊羽くん困ってるの?」
「うん、叶音が可愛すぎて困ってる」
「えぇ……っ」
柊羽くんの可愛いの基準ってよくわかんないし、わたしみたいなのを可愛いなんてぜったい基準が低いよぉ……。
「早くごはん食べて俺の相手してくれないかなあ」
「あ、相手って何するの?」
「んー?叶音はただ俺にされるがままになってればいいよ?」
されるがまま…とは。
「早く叶音に触れたくてね」
「ひゃっ……柊羽くんの手冷たいね」
頬にそっと触れてくる手は、わたしの持つ体温とは正反対。
「冷たいから叶音が温めてくれる?」
「あっ、わたしのココア飲む?」
「え?」
「ココアの缶すごく温かいよ!」
「……んー、
俺はココアよりも叶音に温めてもらいたいなあ」