可愛い、もっと。



***


いつもどおり、長すぎてつまんない午前の授業がやっと終わった頃。


お昼は叶音と過ごせる時間なので、2人して寒い中だけど屋上へ。



「叶音?」


「……」


そういえば休み時間から気になっていたけど、今日の叶音は反応がかなり鈍い。


今も名前を呼んだけど、どこかポーッとしてるような様子で、目がとろーんとなってる。



「どうかした?」


「ぅ……ぁ、……つ、い」


ん?

なんて言ったのか聞き取れなかったけど次の瞬間、叶音がすべてをあずけるように俺のほうへ倒れてきた。



え、何これ。

叶音の身体がものすごく熱い。



触れるまで気づかなかったけど、かなり体温が高いのがわかる。


顔もかなり真っ赤だし、これは確実に体調を崩して熱があるに違いない。

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