可愛い、もっと。



急いで保健室まで運んで行ったら、昼休みなのに養護教諭も保健委員すらもいない。


はぁ……なんのために保健室あるわけ?



叶音はすごくつらそうで、早くどうにかしてあげたい気持ちが増すばかり。



とりあえずベッドの上にゆっくりおろして、そのまま身体を横にしようとするんだけど。



「しゅう、くん……も」


「え?」



首筋に回ってる叶音の細い腕が
俺から離れようとしない。



「一緒に、寝てくれないとやだ……。
離れちゃうのやだよ……っ」



破壊力抜群……。

可愛すぎて今すぐ無茶苦茶に抱き潰したいと思う俺の理性はおかしい?


いや、この状況ならおかしくない。



ほんと、この子は俺をどうしたいの?


これはもう誘ってるというか、襲ってくださいって言ってるようなもんじゃん。



情けない、ほんとに情けない。
理性ってやつが正常に機能しそうにない。

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