可愛い、もっと。



「ぬぅ……あつい、あつい……っ」


「わかった、わかったから叶音。
いったん落ち着いて服は脱がないで頼むから」


「やだぁ……脱ぐっ」



あぁ、おわった。

目の前でブラウスから叶音の細くて綺麗な腕がするりと抜けた。


もうこうなってくると叶音のほう見たらアウト。


自分が何をしでかすか予測不能。



「しゅうくぅん、しゅうくん??」


いつもすごく恥ずかしがり屋のくせに、熱のせいでおかしくなってるのか、いつもの叶音じゃない。


おかげさまで、こっちは大変なことになってるっていうのに。



「んー……叶音いったんブラウスだけでも着ようか?」


「えぇ、ダイジョーブ。熱いからいいの〜」


いや、俺がよくないの。



「そんな薄着だったら風邪ひくから」


冷静に話してるつもりだけど、間違いなく頭の中は叶音のことでいっぱい。

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