虹の彼方へ~運命の赤い糸は1枚の写真~ 《シリーズ本編》
旅立ち
週明け、朝から蓮はバタバタしていた。
いつも通り8時に出社し、部屋に入った途端内線電話が鳴る。
「おはようございます。秘書の田中です。
朝からすみません。すぐに社長室へお越しいただけますか」
「わかりました」
蓮は、慌てて部屋をでる。
ちょうど、萌がコーヒーを持って来た所だったが、「ちょっと出る」とだけ伝え、足早に去って行った。
最上階へ着くと田中が待っていた。
「こちらです。日向社長もお越しです」
蓮は頷く。
コンコンとノックの後「どうぞ」と声がする。
蓮が中に入ると、社長と日向社長のふたり。
日向社長がサッと立ち上がり、
「この度は、私の娘が大変ご迷惑をお掛け致しました」と深く頭を下げる。
「もう二度と私の前に姿を見せないで下さい」
と厳しい言葉を投げる蓮。
「もちろんです」と日向社長。
そこで社長が、
「週刊誌にも、記事の差し止めを申し出たが断られた。当分、お前の周りが騒がしくなる。局としては、記事が出たら全面否定のコメントを出す。日向飲料からも同じ対応をしてもらう。ただ、今まで何もなかった蓮の記事だ。本当かどうかじゃないようだ」
蓮は納得出来なかったが、どうしようもない。
いつも通り8時に出社し、部屋に入った途端内線電話が鳴る。
「おはようございます。秘書の田中です。
朝からすみません。すぐに社長室へお越しいただけますか」
「わかりました」
蓮は、慌てて部屋をでる。
ちょうど、萌がコーヒーを持って来た所だったが、「ちょっと出る」とだけ伝え、足早に去って行った。
最上階へ着くと田中が待っていた。
「こちらです。日向社長もお越しです」
蓮は頷く。
コンコンとノックの後「どうぞ」と声がする。
蓮が中に入ると、社長と日向社長のふたり。
日向社長がサッと立ち上がり、
「この度は、私の娘が大変ご迷惑をお掛け致しました」と深く頭を下げる。
「もう二度と私の前に姿を見せないで下さい」
と厳しい言葉を投げる蓮。
「もちろんです」と日向社長。
そこで社長が、
「週刊誌にも、記事の差し止めを申し出たが断られた。当分、お前の周りが騒がしくなる。局としては、記事が出たら全面否定のコメントを出す。日向飲料からも同じ対応をしてもらう。ただ、今まで何もなかった蓮の記事だ。本当かどうかじゃないようだ」
蓮は納得出来なかったが、どうしようもない。