虹の彼方へ~運命の赤い糸は1枚の写真~ 《シリーズ本編》
海斗はその日もお昼の番組を仕切っていた。
番組終了5分前、ニュース速報が入る。
海斗は落ち着いて対応する。アナウンサーにとって打合せにない速報は、緊張するものだ。事件や災害の悪い知らせもあれば、喜ばしいニュースもある。
「ニュース速報が入ってまいりました」
咄嗟に原稿に目を通した海斗は、喜ばしいニュースにホッとして続ける。
「世界的な写真コンテストにおいて、日本人の受賞が決まったようです。過去にこのコンテストにおいて、日本人が受賞した事はなく快挙です」
「カメラマンの名前は、高杉翔さん」
「そして、受賞した写真が入ってきたようです」
放送時間が残り少なくなる中、モニターに写真が写る。
「…」
海斗は、その写真を見て目を見開き時が止まる…
その放送を、自分の部屋で蓮も見ていた。
蓮は、思わず立ち上がったが動けない。
番組は、動きの止まった海斗に「桐島さん」とアシスタントが声を掛けるが、反応がない。周りのスタッフが慌てる。
アシスタントが、何とか番組終了の言葉で締めくる。本来なら海斗の仕事だ。
番組スタッフ一同、何が起きたのか全くわからなかった。番組終了の合図と共に海斗がスタジオから走り出て行った姿を見て更に首を傾げるのだった。
番組終了5分前、ニュース速報が入る。
海斗は落ち着いて対応する。アナウンサーにとって打合せにない速報は、緊張するものだ。事件や災害の悪い知らせもあれば、喜ばしいニュースもある。
「ニュース速報が入ってまいりました」
咄嗟に原稿に目を通した海斗は、喜ばしいニュースにホッとして続ける。
「世界的な写真コンテストにおいて、日本人の受賞が決まったようです。過去にこのコンテストにおいて、日本人が受賞した事はなく快挙です」
「カメラマンの名前は、高杉翔さん」
「そして、受賞した写真が入ってきたようです」
放送時間が残り少なくなる中、モニターに写真が写る。
「…」
海斗は、その写真を見て目を見開き時が止まる…
その放送を、自分の部屋で蓮も見ていた。
蓮は、思わず立ち上がったが動けない。
番組は、動きの止まった海斗に「桐島さん」とアシスタントが声を掛けるが、反応がない。周りのスタッフが慌てる。
アシスタントが、何とか番組終了の言葉で締めくる。本来なら海斗の仕事だ。
番組スタッフ一同、何が起きたのか全くわからなかった。番組終了の合図と共に海斗がスタジオから走り出て行った姿を見て更に首を傾げるのだった。