虹の彼方へ~運命の赤い糸は1枚の写真~  《シリーズ本編》
「蓮、俺は取りあえず何とかカメラマンの高杉氏に連絡を取ってみる。蓮は番組があるだろう。俺に任せろ」

「海斗。頼む」

蓮は、奈々の居場所が分かったときに、すぐに動ける様に仕事を始めた。


さすがテレビ局。
高杉氏の連絡先はすぐに知ることが出来た。

しかも相手は先程まで無名だったカメラマン。

すぐに電話は繋がった。

「東都テレビの桐島海斗と申します」

「高杉です」

「この度は受賞おめでとうございます」

「ありがとうございます。いきなりの事で驚いてます。取材など受けたことがなくて」

「これから忙しくなりますね。本日、電話させていただいたのは、取材ではないんです」

「??言っている意味が…」高杉からしたら、突然『東都テレビ』の桐島アナからの電話だ。取材だと思っていた。

「実は、高杉さんの写真に写っている女性をずっと捜していました」

「…」高杉は黙る。女性には今回の写真を出す許可を得ていない。

「彼女は今どこに」

「南の島です。実は写真を撮った事自体、写真の女性は知らないんです…お知り合いでしたら謝罪と改めて許可を取っていただきたい」

「…」今度は海斗が黙る。勝手に出したら不味いのは常識だが、今回の事はこの写真がなかったら奈々を見つけられなかった…










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