虹の彼方へ~運命の赤い糸は1枚の写真~  《シリーズ本編》
彼の生活
仕事を終えた21時、蓮のスマホに着信が入った。


弁当屋の彼女かと慌ててスマホを見ると、『桐島 海斗』の文字が。


「もしもし」

「なんかテンション低くない?」

彼女かも?と期待した分、落胆も激しく声に出ていた様だ。

「で?」

「仕事終わった?今日、泊まりに行くって言ってただろう?」

「そうだったか…」今週は彼女の事で頭がいっぱいですっかり忘れていた。

「局の前まで待ってる」

「わかった」


身の回りを片付け鞄を持ち部屋を出る。

アナウンサー室には、一日中人がいる。
今の時間は、夜や深夜のニュース担当や当直のアナウンサーがいるのだ。

今日は比較的落ち着いているようだ。

「お疲れ様です」と声をかけ退社した。








< 34 / 127 >

この作品をシェア

pagetop