虹の彼方へ~運命の赤い糸は1枚の写真~  《シリーズ本編》
エレベーターで1階に着き警備員の前を通る。

「お疲れ様です」と挨拶をし正面玄関を出ると、横の壁にもたれスマホを見ている海斗。


長身の男前なアナウンサーの姿に、チラチラ見ながら歩いて行く人達。

そこに蓮が来ると、更にザワザワとし出す。
それに気づいた海斗が顔を上げた。

「よっ、お疲れ~」 

「ああ。お疲れ」と歩き出すふたり。


蓮のマンションは、テレビ局から商店街の横を抜けた先にある。

5分くらい歩いた所で商店街の所まで来た。
蓮は毎日歩いている道だが、今まで商店街の中に目を向けた事がなかった。

ふと、海斗の奥の商店街の方を見ると『そよかぜ弁当』と書いた店があった。

もうシャッターは閉まっている。
それでも彼女の働く店を見つけた!と、内心興奮する。

無意識に足を止めお店の方をじっと見ていた。

「蓮?」と海斗に呼ばれハッとする。

接点がなかった彼女の職場を見つけた!

思わぬ収穫に蓮はテンションが上がるのだった。






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