虹の彼方へ~運命の赤い糸は1枚の写真~  《シリーズ本編》
スーツから部屋着に着替える為に寝室へ入って行く蓮。

海斗は、一度家に帰っているので私服だ。

家に帰りスウェット上下に着替えやっと一息つけるのだ。

「お前、何着ても様になるなぁ~」

「海斗、お前も着替えるなら好きなの出せよ」

「サンキュー」

会話しながらも、おつまみになりそうな物を用意し、バーカウンターへ移動する。

「海斗、何飲む?」

「取りあえずビールで」

「了解」

コップにビールを注ぎ、乾杯するふたり。

ずっと、聞きたくてウズウズしていた海斗が切りだす。
「で?何があった?」

「何のことだ?」と惚けてみる。

「今週のお前、可笑しすぎ!呼んでもぼ~っとしていたり、イラッとしてるかと思ったら機嫌が良くなってたり。こんなに喜怒哀楽がある蓮は、初めて見る」

「……。一目惚れした」と蓮が小さい声で答えた。

海斗は、「ブッー」っとビールを吹き出した。





< 39 / 127 >

この作品をシェア

pagetop