虹の彼方へ~運命の赤い糸は1枚の写真~  《シリーズ本編》
汚いなぁ~と言いながら、タオルを差し出す蓮。

「今、なんて言った??」自分の聞いた事が信じられない海斗は聞き返す。

「だから、一目惚れしたんだよ」開き直って答える蓮は少し照れている。

海斗は、目を見開き動かない。

「…」

予想外の事に、自分で聞いておきながら理解がおいつかない。

「マジで??」と我に返り絶叫した。

「マシだ。嘘ついてどうする。俺自身も驚いてるけど、こんな気持ちになるのは初めてだ」

「今まで蓮にアピールする子がたくさん居たのに、全く興味を示さなかったよな~」

「眼中にないからな」

「じゃあ、そんな蓮が一目惚れって、かなり本気だな?誰だよ?」

「…」

「隠すなよ」

「隠してるわけではなく、名前も何も知らない…」

「はぁ??」

「だから、名前も知らないんだから教えられない」


こんなハッキリしない蓮は初めてで、海斗もどこから聞いていいのか戸惑うのだった。




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