虹の彼方へ~運命の赤い糸は1枚の写真~ 《シリーズ本編》
ではなぜ『そよかぜ弁当』で働いているのか?
それは『そよかぜ弁当』のオーナー一家との出会いと家族の人柄に惹かれたからである。
~出会いは2年ほど前~
奈々は、マンションでのひとりの生活にも慣れ、マンションのオーナーとしての仕事と投資家としての生活にもリズムができていた。
両親の死とも向き合え、気持ち的にもやっと落ち着きを取り戻していた。
それでもマスコミに追われた経験から、目立つ事を避けるため、基本はスッピンでキャップを被り顔を隠すようにしている。
両親が生きていた頃は、普通にオシャレ大好きな高校生だったのだが、事故とマスコミにより生活も気持ちも一変した。
買い物なども、夕方から夜に出るのだ。
たまたま、その日も夕方に商店街を買い物の為に歩いていた。
奈々が『そよかぜ弁当』の前を通りかかった時、店から慌てて出てきた女の子とぶつかった。
奈々はよろけ、ぶつかった女の子は尻もちをつく。
「大丈夫?」とさっと手を出す奈々。
「すみません。慌てて前を見ていませんでした」と奈々に起こしてもらったその女の子が弁当屋の娘の真奈美だった。
それは『そよかぜ弁当』のオーナー一家との出会いと家族の人柄に惹かれたからである。
~出会いは2年ほど前~
奈々は、マンションでのひとりの生活にも慣れ、マンションのオーナーとしての仕事と投資家としての生活にもリズムができていた。
両親の死とも向き合え、気持ち的にもやっと落ち着きを取り戻していた。
それでもマスコミに追われた経験から、目立つ事を避けるため、基本はスッピンでキャップを被り顔を隠すようにしている。
両親が生きていた頃は、普通にオシャレ大好きな高校生だったのだが、事故とマスコミにより生活も気持ちも一変した。
買い物なども、夕方から夜に出るのだ。
たまたま、その日も夕方に商店街を買い物の為に歩いていた。
奈々が『そよかぜ弁当』の前を通りかかった時、店から慌てて出てきた女の子とぶつかった。
奈々はよろけ、ぶつかった女の子は尻もちをつく。
「大丈夫?」とさっと手を出す奈々。
「すみません。慌てて前を見ていませんでした」と奈々に起こしてもらったその女の子が弁当屋の娘の真奈美だった。