虹の彼方へ~運命の赤い糸は1枚の写真~ 《シリーズ本編》
そして迎えたお昼。
部屋を出ると蓮は肩を落とす。
『そよかぜ弁当』の配達時間にピッタリだが、配達はいつもの男性に戻っていた。
彼女の事を聞く訳にも行かず、どうする事も出来ない。
進展のない日々が続くのであった…
そんな蓮の姿を見ていた海斗。
何とかしてやりたい。
お昼前は、海斗が一番忙しい時間だが、たまたま木曜日の11時半アナウンサー室に忘れ物を取りに戻ると『そよかぜ弁当』の配達の男性に出くわした。
海斗は、エレベーターの前まで追いかけると「そこのオヤジさん!」と声を掛ける。
オーナーは、テレビ局に知り合いはいないので驚くが「私に何かご用ですか?」と聞き返す。
「ぎっくり腰になったとお聞きしたんですが、もう治ったんですか?」
「いやぁ~お恥ずかしい。一週間寝込んだら何とかこの通り」
「それは良かった」
「ありがとうございます」
「ところで、先週配達に来ていた方は従業員ですか?」
「ああ。私の娘と奈々ちゃんの事ですか?」
「娘さん?」
「はい。大学生の娘の真奈美とアルバイトの奈々ちゃんが配達に来ていたはずです」
「へぇ~。娘さん偉いですね~」
「いえいえ。元気だけが取り柄で。本来夕方からの奈々ちゃんには急遽入ってもらったので感謝してます」
部屋を出ると蓮は肩を落とす。
『そよかぜ弁当』の配達時間にピッタリだが、配達はいつもの男性に戻っていた。
彼女の事を聞く訳にも行かず、どうする事も出来ない。
進展のない日々が続くのであった…
そんな蓮の姿を見ていた海斗。
何とかしてやりたい。
お昼前は、海斗が一番忙しい時間だが、たまたま木曜日の11時半アナウンサー室に忘れ物を取りに戻ると『そよかぜ弁当』の配達の男性に出くわした。
海斗は、エレベーターの前まで追いかけると「そこのオヤジさん!」と声を掛ける。
オーナーは、テレビ局に知り合いはいないので驚くが「私に何かご用ですか?」と聞き返す。
「ぎっくり腰になったとお聞きしたんですが、もう治ったんですか?」
「いやぁ~お恥ずかしい。一週間寝込んだら何とかこの通り」
「それは良かった」
「ありがとうございます」
「ところで、先週配達に来ていた方は従業員ですか?」
「ああ。私の娘と奈々ちゃんの事ですか?」
「娘さん?」
「はい。大学生の娘の真奈美とアルバイトの奈々ちゃんが配達に来ていたはずです」
「へぇ~。娘さん偉いですね~」
「いえいえ。元気だけが取り柄で。本来夕方からの奈々ちゃんには急遽入ってもらったので感謝してます」