虹の彼方へ~運命の赤い糸は1枚の写真~ 《シリーズ本編》
その夜、海斗はホテルのバーに蓮を呼び出す。
何となく飲みたい気分と、蓮の家に行くと寛いでしまうので、まだ木曜日の今日は外に誘った。
高級ホテルのバーは、騒げる雰囲気はなく顔が知られているふたりでも、ゆっくり出来る数少ない場所なのだ。
海斗は、先にカウンターで飲んでいた。
「海斗。待たせたな」仕事終わりとは思えない爽やかさ。
「蓮。お疲れ~」
「平日に珍しい。急用か?」
海斗は、少しもったいぶる様に話し出す。
「今日のお昼前、たまたまそよかぜ弁当のオヤジさんと顔を合わせたんだ」
急に蓮が真剣な顔になり食いつく。
「で?」
「さり気なく世間話をしながら、蓮の知りたいことを聞いてみた」
蓮は目を見開き先を促す。
「先週配達に来たのは、大学生の娘さんとアルバイトの奈々ちゃん。で元気な方が娘さんらしい」
「じゃあ、俺が気になるのは奈々ちゃんの方だ」
「そうだと思った。年齢は25歳くらいだそうだ。ふたりとも、夕方から働いて8時頃までと聞いたぞ」
何となく飲みたい気分と、蓮の家に行くと寛いでしまうので、まだ木曜日の今日は外に誘った。
高級ホテルのバーは、騒げる雰囲気はなく顔が知られているふたりでも、ゆっくり出来る数少ない場所なのだ。
海斗は、先にカウンターで飲んでいた。
「海斗。待たせたな」仕事終わりとは思えない爽やかさ。
「蓮。お疲れ~」
「平日に珍しい。急用か?」
海斗は、少しもったいぶる様に話し出す。
「今日のお昼前、たまたまそよかぜ弁当のオヤジさんと顔を合わせたんだ」
急に蓮が真剣な顔になり食いつく。
「で?」
「さり気なく世間話をしながら、蓮の知りたいことを聞いてみた」
蓮は目を見開き先を促す。
「先週配達に来たのは、大学生の娘さんとアルバイトの奈々ちゃん。で元気な方が娘さんらしい」
「じゃあ、俺が気になるのは奈々ちゃんの方だ」
「そうだと思った。年齢は25歳くらいだそうだ。ふたりとも、夕方から働いて8時頃までと聞いたぞ」