虹の彼方へ~運命の赤い糸は1枚の写真~  《シリーズ本編》
ふたりでするとあっという間。
蓮がワインを持ってきてグラスに注ぐ。

カウンターに並んで座り乾杯する。

「いただきます」

「お口に合うといいんだけど」

早速食べる蓮。
「ウマイ!」

「良かった」

「マジでウマイ!」子供のようにはしゃぐ蓮。


ひとり暮らしを始めてから自炊はするものの、人の手料理を食べる事がないので新鮮なのだ。何より蓮の容姿に惹かれて寄ってくる女性は、料理なんて全く出来ない。今までこの家に女性を上げた事もない。

蓮は、黙々と料理を食べ幸せに浸るのだった。

奈々はそんな蓮を見て、人と食事を食べるのはいつ振りだろう?と考える。
両親が亡くなって初めてのかもしれない…。

お互いが、お互いを必要としていたのだろう。

片付けまでふたり仲良く済ませるのだった。







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