虹の彼方へ~運命の赤い糸は1枚の写真~  《シリーズ本編》
翌朝、蓮は先に目覚めた。

横に寝ている奈々を見て幸せが込み上げてくる。
初めての奈々に、無理をさせすぎた自覚はある。

蓮も、アナウンサーになってからは仕事に忙しく、更には職業柄身体だけの適当な付き合いも避けていた。
人を真剣に好きになる事もどこかで諦めていた。
仕事が充実していて、身体の関係を持ちたい欲求も特にわかなかった。


そんな自分が、今隣で寝ている奈々を見ているだけで、また繋がりたくなる。
ずっと、腕の中に閉じ込めておきたくなる。


出会うべくして出会ったと自信をもって言える。

もう、奈々なしの人生は考えられない。

今までの人生で、1番幸せな誕生日を迎えた蓮だった。








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