虹の彼方へ~運命の赤い糸は1枚の写真~  《シリーズ本編》
「じゃあ、ご飯にしましょう。海斗さんのお口に合うといいんですが」

「大丈夫だ。奈々の料理は何でもウマイ」

「蓮、ベタ惚れだなぁ。本当に安心した」

3人は、ワインを飲みつつ楽しい時間を過ごす。
奈々の知る蓮と海斗に語られる蓮は、同一人物かと思う程。自分の知らない蓮を知れて嬉しい奈々と親友の想い人の魅力がわかり安心する海斗。


楽しい時間が過ぎるのは早い。気づいたら12時近くになっていた。
「海斗、そろそろ帰れ」

「え~。折角楽しい時間を過ごしてるのに。まだまだ、飲める!奈々ちゃんは可愛いし、料理も美味しいし最高~~」と酔っ払いの海斗。

「海斗、タクシー呼ぶから寝てしまう前に帰れ」

「泊まってもらわなくていいの?」と奈々。

「邪魔されるのは、嫌だ」と蓮。

聞いていた海斗は、
「はいはい。邪魔者は帰りますよ~」

「奈々すまないが、コンシェルジュにタクシー頼んでもらえるか?」

「了解」と蓮の部屋の受話器を取るとコンシェルジュにお願いした。

「蓮。5分で来るって」

「じゃあ、俺は海斗をタクシーまで送ってくる」

「奈々ちゃんまたね~」

とふたりリビングから出て行った。







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