虹の彼方へ~運命の赤い糸は1枚の写真~ 《シリーズ本編》
不穏な影
週末蓮の家で過ごす生活を始め、3ヶ月が過ぎていた。
時々金曜の夜に海斗が邪魔しにくるが、平和な日々が続いていた。
そんな平和を潰す出来事が…。
ある日蓮が局を出た所で声が掛かる。
「れ~んさん。こんばんは。今帰りですか~?」
と甘ったるいしゃべり方の、小柄な女性が蓮の前に現れた。
「どちら様でしょう?」
突然現れて声を掛けられビックリする。
普段、見られたりヒソヒソ噂話をされたりは珍しくないが、堂々と話しかけてくる人は殆どいない。
「え~、忘れたんですか~?寂しい」
蓮はイラッとする。顔にはもちろん出さないが、仕事終わりの時間に待ち伏せしていた事にも許せない。
「日菜子です!」
「…。??」
「え~。日向飲料の日向日菜子。忘れたんですか?以前、パパと社長室で会ったじゃないですか~」
記憶を呼び起こすと奈々と出会った頃に邪魔された記憶が甦る。
「で?」
「え~。冷た~い。日菜子あれから短期留学してて~先週帰国したばかりで、蓮さんに会いたくて来ちゃいました!」
スポンサーの娘といえど会社とは関係ない。
蓮はハッキリ言う。
「迷惑だ」
言い残して帰るのだった。
まさか、この女のせいで大事な物を失うなんてこの時は思いもしなかった…
時々金曜の夜に海斗が邪魔しにくるが、平和な日々が続いていた。
そんな平和を潰す出来事が…。
ある日蓮が局を出た所で声が掛かる。
「れ~んさん。こんばんは。今帰りですか~?」
と甘ったるいしゃべり方の、小柄な女性が蓮の前に現れた。
「どちら様でしょう?」
突然現れて声を掛けられビックリする。
普段、見られたりヒソヒソ噂話をされたりは珍しくないが、堂々と話しかけてくる人は殆どいない。
「え~、忘れたんですか~?寂しい」
蓮はイラッとする。顔にはもちろん出さないが、仕事終わりの時間に待ち伏せしていた事にも許せない。
「日菜子です!」
「…。??」
「え~。日向飲料の日向日菜子。忘れたんですか?以前、パパと社長室で会ったじゃないですか~」
記憶を呼び起こすと奈々と出会った頃に邪魔された記憶が甦る。
「で?」
「え~。冷た~い。日菜子あれから短期留学してて~先週帰国したばかりで、蓮さんに会いたくて来ちゃいました!」
スポンサーの娘といえど会社とは関係ない。
蓮はハッキリ言う。
「迷惑だ」
言い残して帰るのだった。
まさか、この女のせいで大事な物を失うなんてこの時は思いもしなかった…