おやすみのキスがないと眠れない。
一瞬でも嫌じゃないと思ってしまった私は、どうなってしまったのだろう。
こんな気持ち、今まで無かったのに......。
「はぁ、残念」
まったく残念そうには聞こえなかったけれど、圭人は離れて自分の席に戻ってくれた。
「お前ら、仲良いのは分かったから授業始めるぞ~」
先生は、授業を初めて、クラスメイト達もそっちに集中する。
だけど、私は隣に居る圭人を意識してしまって、授業を聞く所ではなかった。
本当に、私はどうしてしまったのだろうーー。
今はまだ、自分の気持ちに気づく事ができないでいた。
授業が始まっても甘い雰囲気を出しているふたりに、クラスメイトと先生は、なんでまだ付き合って居ないのだろうと全員が思っていたーー。