おやすみのキスがないと眠れない。


一瞬でも嫌じゃないと思ってしまった私は、どうなってしまったのだろう。


こんな気持ち、今まで無かったのに......。



「はぁ、残念」



まったく残念そうには聞こえなかったけれど、圭人は離れて自分の席に戻ってくれた。



「お前ら、仲良いのは分かったから授業始めるぞ~」



先生は、授業を初めて、クラスメイト達もそっちに集中する。


だけど、私は隣に居る圭人を意識してしまって、授業を聞く所ではなかった。


本当に、私はどうしてしまったのだろうーー。


今はまだ、自分の気持ちに気づく事ができないでいた。


授業が始まっても甘い雰囲気を出しているふたりに、クラスメイトと先生は、なんでまだ付き合って居ないのだろうと全員が思っていたーー。

< 21 / 36 >

この作品をシェア

pagetop